初めて挑戦される方と、残念ながら落ちてしまった方に向けて、主に時間短縮に焦点を絞って解説します。

前の記事にも書きましたが、実技試験は13の予想問題から一つが出題されます。

十分に練習しておけば難しいものではありません。

各問題について3回練習しておけば必要にして十分と言えます。

試験では時間切れは問答無用でアウトなので、ここでは時間切れにならないための方法をお伝えします。

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実技試験の作業の流れ

作業の流れは

  • ケーブルを所定の長さに切る
  • シースを必要な長さに剥く
  • 心線を必要量出す
  • パーツを配置してケーブルをレイアウトする
  • 結線する

です。

ここでは、HOZAN(ホーザン) 電気工事士技能試験 工具セット DK-28とMCCのワイヤーストリッパーを使った作業を紹介していきます。

ケーブルを所定の長さに切る

一般的には

ケーブルを切るにあたって、寸法を当たりますが、ホーザンのセットに入っているメジャーはふにゃふにゃで、そのままでは使いにくいのでボール紙に貼っておきます。

または、コンベックスなどの巻尺を用意します。巻尺は長いものは使いにくいので、2mのストッパー付きのものにします。

というふうに解説されていることが多いですね。

からだの寸法を使うと早い

しかしながら時間短縮には、指や腕の長さを利用するのがはなはだ有効です。

例えば肘から指の先までとか指を開いたときの寸法、などです。

もちろんメジャーにいちいち当たるのもいいのですが、からだの部分の寸法で大雑把に切る方がはるかに早いです。

ケーブルの長さは2~3cm違っていても全く問題ありません。とは言え短くなりすぎるとやりにくくなるので、練習の時にプラス側になるように心がけておいてください。

ユーチューブの動画では、サインペンで寸法をマークしているものを多く見かけますが、時間短縮のためには省略するようにしたほうがいいでしょう。

切るのはペンチよりもVVFストリッパー P-958の方が適しています。レバー比が大きい分少ない力で済み、女性にも楽に切ることが出来ます。

シースを必要な長さに剥く

ユーチューブの動画でよく紹介されている方法は、VVFストリッパー P-958を使うものです。

これは

  • 寸法を P-958に付いているスケールで当たる
  • 2心か3心か及び1.6か2.0かで口をえらんで切り込みを入れる
  • こじって剥き取る

という3段階を踏みます。(マークを入れると4段階)

ワンアクションがおすすめ

おすすめの方法は、MCCのVA線ストリッパを使うものです。

これは握りの部分によく使う寸法をマジックなどでマークしておき、マークに合わせて一気に抜くといまうものです。
(今のMCCには最初から100mmのところにマークがしてあります)

こちらは2心か3心かとか1.6か2.0などは関係なく、口は一か所なので選ぶ手間は不要です。

左利き用も用意されています。

これはP-958に比べてはるかに早く、時間短縮の切り札になります。

VVRケーブルはすこしコツがあります。一気にやると絶縁被覆を傷付けてしまう場合があるので一度軽く切り込んで、90度回して剝ぎ取ります。

専用の工具もありますが、不要です。

教科書には電工ナイフを使った作業も解説してありますが、無視していいです。
試験の時には使いません。というより使ってはいけません。時間切れの要因になります。

心線を必要量出す

心線の長さは

  • 埋め込み型スイッチは10mm
  • 差込形コネクタおよびブレーカーは12mm
  • リングスリーブは20mm
  • のの字は20mm

です。

これもP-958ではなく、VA線ストリッパを使います。
心線を剥く部分の台座部分の寸法が10mmですので、これを基準にします。

リングスリーブ用は20mmですが、圧着した後でペンチで切り落とすのでかなり長めでも大丈夫です。

パーツを配置してケーブルをレイアウトする

それぞれのパーツを結線してから、ジョイントボックスなどに集めて合格クリップでまとめます。

この時に大事なのは、まとめた状態で、よくよく複線図と見比べて間違えていないかチェックすることです。

早くつないでしまいたい気持ちはわかりますが、あわててリングスリーブや差し込みコネクタでつないでしまうと、やり直しに多くの時間を使ってしまいます。

ここが時間短縮で稼いだ時間を無駄にするかどうかの瀬戸際ですので、はやる気持ちをグッとこらえて、二度三度とよくよく慎重に確かめることが必要不可欠です。

ここが時間切れになる最大の落とし穴になるところです!

カモジーの試験の時も、終了間際になってブチブチと切ってやり直しをしている人が複数いました。

一ヶ所間違えると最低2か所を直すことになりますから大変です。

結線をするこの段階は終盤に差し掛かっているので、かなり致命的なことになります。

結線する

前の段階でよくよくチェックしてあれば、差し込みコネクタで結線する間違いは起こりにくいです。

ところが、リングスリーブでは、スリーブの選択と圧着マークの間違いが起こりえます。

ここも大きな落とし穴です。

まとめ

時間短縮に焦点を当てて解説しました。

いくつかの落とし穴がありますが、回避すべく練習しておけば大丈夫です。

練習を3回やって、一発で合格されることを祈っています。

役に立った本と動画

教科書としては、定評のあるかずわん先生の「技能試験すい~っと合格」を使いました。
おすすめできます。

また、ユーチューブの動画も大変参考になりました。
例えばこれです。

この動画の作者はすごく丁寧に作業されています。で、32分かかっています。
10分の余裕は持ちたいので、目標は30分以内にします。

1回目の練習はゆっくりでいいので、確実に動画のポイントは押えつつ、MCCや合格クリップに置き換えてやってみます。
2回目は自分なりの作業工程に慣れます。
3回目は確実に30分以内に収められるように練習します。

使った材料セット

一つ一つバラで揃える方法もありますが、セットで販売されているものを使った方がいいでしょう。

一回用のセットを購入して、足りなくなったら買い足す方法をおすすめしていますが、近くに電気材料が揃っているホームセンターなどが無ければ、3回のセットを購入するとよいでしょう。

同じ商品でも、提供しているところによりかなりの価格差がある時があるので、よく比較して購入してください。
記事を書いた時点ではアマゾンが一番安かったです。

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