先日はエライ目に遭いました。
平湯温泉という、結構雪深いところに軽トラを一晩停めておいたのですが、荷台シートの張り方が悪く、運転席とシートの間に雪がどっさりと入り込んで、置いてあった雪かき棒が雪に埋まって、掘り出すのが大変というシャレにもならない一苦労をしました。
雪国では、軽トラ荷台シートの張り方には、少なからず苦労します。
「雪の時に荷台シートをどう張ればいいのか、注意すべきポイント」と「軽トラ荷台シート雪国スペシャルの製作記」を紹介します。
Contents
雪の時の荷台シートは重みに要注意!
普通に張っただけでは、雪の重みでペシャンコになってしまいます。
まだ雪の少ないシーズン始めならば、荷締めベルトで山型に張ってあるだけで十分ですが、一晩で30cm以上も降るようになると、もういけません。
そこで、垂木くらいのものを荷台の前後に渡して、家の屋根の棟木のようにして、雪の重みでつぶれないように山型を作る人が多いです。
まあこれでも30cmも積もるとかなりヤバイことにはなります。
丈夫な山型の維持はこんな感じでいいのですが、カバーの張り方に苦労します。
雪の時の荷台シート、張り方のポイントは
この章ではシートの張り方について、注意すべき3つのポイントをお伝えします。
ポイント1 留め具やベルトはこれ!
運転席後部の壁に、いかに近づけて密着してカバーを張るかがポイントです。
ここに隙間があいていると、雪が入り込んで積もってしまいます。
ゴムなんかを使って引っ張っていると、雪の重みでゴムがドンドン伸びて、隙間がドンドン広がって、さらに雪がドンドン積もってしまいます。
ですから、ここは伸びない材料でガッチリと留めないといけません。
現在はタイベルトとカラビナで留めてあります。隙間が10cmほどあります。
前のゴムで留めていた時に比べると、遥かにいいですが、まだ吹き込んで積もりますので、全然ダメです。何とかしないといけません。
それに、脱着の容易さのためにカラビナを使ったのは、アイデア倒れでした。
というのは、カラビナに雪が凍り付いて脱着どころではなくなったのです。
かと言って、シートを外す時に簡単に外せないと困りますね。この辺りが思案のしどころです。
脱着が簡単で、しっかり密着できるもので、しかも凍りつかないもの。
ということですね。
ポイント2 シート周囲のゴムはしっかりしたものを使う
軽トラ用トラックシートに付属しているゴム紐は、細くてじきに切れてしまいますので、しっかりしたゴムで作り直したほうがいいです。
その際に、タイヤチューブを輪切りにしたものは、セットはし易いですが、長さの調節はできにくいので、長いものを購入して、最適な長さに作るのがおすすめです。
周囲の張りが緩めだと、シートに積もった雪の重みでズルズルと、荷台にシートが落ち込んで行ってしまい、掘り出すのが大変になってしまいます。
ポイント3 他の方の工夫点
そこで、いろいろと観察してみました。
下の写真の方は、タイベルト(結束バンド)でガッチリ留めていて、運転席の壁に密着していて、雪は入り込まないですね。
カバーを外す時にはタイベルトを切らないとなりませんが、ずーっとつけっぱなしにして使われているのだと思います。
こちらの方は、荷台のトリイの縦棒にピッタリの寸法ところに、新たにシートに穴を開けて紐でしばってあります。
これなら脱着はできますね。左右のずれもなく、運転席に密着しており、かなり理想に近いです。
ただ、左右両端の所も縛ってあるので、荷物の出し入れに少し不便かもしれません。
さすが雪国の諸先輩は経験豊富で、しっかり作られてますねー!見習おうっと
カモジー流軽トラ荷台シート大改造?計画
ということで、カバーの張り方を改善することにしました。
要件は
- 脱着が容易であること
- 横ずれしないこと
- 隙間がないこと
- 山型を維持できること
です。
脱着を容易にする
まず、脱着を容易にするために、凍りつくことなく、付け外しが繰り返し可能なタイベルトを使うことにしました。
写真の上のものがそうです。爪を押えると抜くことができ、くり返して使えます。このメーカーではリピートタイという名前を付けています。
写真の下のものは一般的なタイベルトで、一回しか使えません。
横ずれしないようにする
次に、横ずれさせないためには、雪国諸先輩を真似て、トリイの縦棒ピッタリの位置に新たに穴を開けてハトメを付けます。
下の写真のような工具で簡単にハトメがつけられます。
山型を維持する
垂木の前後に、トリイと後部アオリに引っ掛けるための金具を付けます。
これは、取り外しの容易さのためにガチャコンと置くだけです。
上をトラックシートで覆ってゴムで引っ張るので、置くだけでいいです。
これは、前のスズキのキャリーで使っていたものですが、軽トラ荷台の長さはほぼ決まっているので、金具の角度をスバルサンバーに合わせて、少し変えるだけで流用しました。
新しく作る場合は、小割や垂木の長さを後ろのアオリと前のトリイにかかる長さにして、金具に重さが掛からないようにした方がいいです。
金具は前後にずれない役目だけにすれば、市販の薄いL金具で十分です。
写真の木は切りっぱなしですが、端部はシートに穴が開かないように、大きめのアールをつけた方がいいです。
なお、シートの材質ですが、ブルーシートと同じ材質のものがあり、要注意です。
グリーンのブルーシートというと、言い方が変ですが、織り方を見るとブルーシートと同じだと分かります。
色は他のターポリンなどの材質のトラックシートと同じグリーンなのですが、紫外線に弱く、表面に目立った穴は見えなくても、無数の目に見えない穴が開いてしまいます。
そして、水は駄々洩れになってしまいますので、安価ですが、耐久性を考えると交換などで、かえって高価になってしまうので、避けた方が無難です。
軽トラ荷台シート雪国スペシャル完成!
ジャジャーン、ついに軽トラ荷台カバー雪国スペシャルが完成しました!と言っても、やったことと言えば、穴を2個開けて、ハトメを付けて、タイベルトで止めただけですが。
このように隙間はほとんどなくなり、雪が荷台の中に積もることは無くなりました。
雪国スペシャルとは書きましたが、雨しか降らない地方でも十分に有効ですので、参考になさってください。
フックが無い不思議
カモジーは、かねがね不思議に思っていることがあります。
上の写真でもわかりますが、荷台下前方のステップの部分には、大半の軽トラに、真下方向に引っ張るためのフックがないのです。
カモジーが目撃した唯一の例外は、日産の軽トラでした。
このままでは隙間が広がる方向にずれてしまいます。
ほとんどのメーカーが付けてないということは、合理的な根拠があるとは思うのですが、不便で仕方ありません。
多くの人もかなり苦労されていているようで、ユーチューブには、ここにフックを付ける改造の動画なんかもあります。
ただ、このユーチューブの動画のように、横方向に突起が出る改造は、道路交通法上での不法な改造に当たる可能性もありますので、あまりお勧めはできません。
とどのつまり、このような留め方になりました。
まとめ
いままでのカモジーの、ダメなトラックシートの張り方を改善しました。
ポイントは
- しっかりした山型を構成するするために、小割から垂木くらいの材を使う。
- 運転席後部との隙間を最低限にするために、トリイに密着させる。
- 脱着を容易にするために、リピートタイを使う。
- カバー(トラックシート)をピンと張るために、最適な長さのゴムを使う。
以上です。
雪国諸先輩方のやり方を真似て、何とかなりました。ありがとうございます。