松本椅子展の季節がやってきた。
今年も骨盤椅子の改良版?!を出す。もう何代目になるだろう。

座ったオバサマ達は「これはいいわ~!骨盤がしまるわ~」などとカモジーには意味不明・理解不能なことを宣まわっていました。

なんじゃそりゃ?ということで聞いてみると、子供を出産すると骨盤が広がるらしいんですね。
で、この椅子は広がった骨盤を矯正する効果があるようだということらしいんです。

男のカモジーには、まったく想像することもできないことでした。

 

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最初は骨盤椅子という名前も知らなかった

もともと骨盤をしめるという発想で作ったものではなく、構造的に面白そうだということで、実験的に作ったものでした。

順番に並べてみます。

ワイヤー吊り構造の椅子

子供椅子展での木琴椅子の流れで、ワイヤーを使った座面の椅子をつくりました。

最初は単純にワイヤーで体重を支える構造のものです。

骨盤椅子登場

このままでは面白くなかったので、座った時の本人の体重でワイヤー(最初はケブラー)が引っ張られて、その力が腰を左右別々から押え、また、仙骨部を押えるという構造にしました。

この椅子の時に、オバサマ方が「骨盤がしまるわ~」と言い出して、それではということで、骨盤椅子という名前にしたのです。

腰を全体的に押し包み支えるといったかんじでしょうか。

最初のものはケブラーを過信していて、擦る力には弱いということを知らなかったんですね。

オバサマが気持ちよく座っている時に、突然ブチッと切れてしまい、ドスンと下のスプリング板に着地してしまいました。

着地のショックもさることながら、別のショックを与えてしまったのではないかと心配するカモジーでした。

なんか普通の椅子らしくなく、面白いな~と思っていたのですが、構造が複雑すぎて理屈っぽい感じが強くするようになったので、次回はもう少し素直なデザインにしようと思いました。

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少し単純化してみた

で、作ったのがこれです。
あまり単純化されてませんが・・・

座面の支点よりの部分を板バネで支えて体重をダイレクトに腰骨を押える力に変換するものにしました。

背面の仙骨部を押さえるパッドの位置を変更して、骨盤の腸骨部の斜め後方を支えるようにしました。

しかし今度はダイレクト過ぎて窮屈になってしまいました。

スプリング機能をゴムボールで代替した

で、次に作ったのがこれです。
構造をかなり単純化しました。

上体の体重の7割位をゴムボールで受けて、後の3割位を骨盤の左右の押えに使うという目論見です。
この目論見はうまく行ったのですが、仙骨部を支える部分を省略したのは失敗でした。

というのは、仙骨部を支えると脊柱のS字カーブがキレイにとれて姿勢が良くなって、楽だということだったんです。

今年の骨盤椅子は

さらに
仙骨部を押える部分をつけて今年(2018)の椅子展モデルになりました。

この2018年型で、面白い?ことを発見しました。
発見と言ってもカモジーが知らなかっただけなんですが・・・

モニターで座ってもらっているオバサマから、尿漏れ対策になると聞かされたのであります!
座面の形態が骨盤底筋を刺激して、強化につながるらしい。

骨盤底筋というものがあるということも、知りませんでした。

考えてみれば、底に蓋がないと、マズイですよね。

なにも知らないカモジーでした。

まとめ

体重は座面でしっかり支えて、その荷重の何割かで骨盤を押え、骨盤が後傾して背骨が曲がらないように仙骨部を押えるという課題ですが、座ってて気持ちよく、かつしっかりと骨盤を支えるというのは、なかなか難しいものですが、面白い課題です。

既に改良点が見つかりましたが、また来年ですね。

2019年版はこちらです。

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