カモジーが、研磨作業で20年来愛用している道具に、A社のベルトサンダーがあります。
使わない日はない、と言っていいくらい重宝はしているのですが、大きな難点が値段が高いことです。
簡単な構造ですし、もっと安価に販売できそうなのに、20年前に買った時点で75,000円もしました。
これでは、おいそれとはおすすめできませんよね。
2台目を買う時も躊躇していましたが、ほとんど同じものが、2万円弱で入手できることが最近になって、わかりました。
使い比べてみた結果をお知らせします。
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結論を先に言うと十分に実用に耐えます。
使ってみた結果は、75,000円のものとまったく同じと言っていいです。
下の方で詳述しますが、リーズナブルな価格に落ち着いた。
ということが言えると思います。
おすすめできる安価なベルトサンダーです。
今までが、とにかく高かったのだ!
単純な構造で、他のエアーツールに比べても、せいぜい2万円で販売できそうなものですが、長年にわたり全然安くなりませんでした。
この類のものは、直ぐに海外からコピー製品が出てくるものなんですが、全く出て来なかったのです。
余程上手く保護してるんだろうな~と思っていました。
また、A社のベルトサンダーには100mm幅のものもありますが、なんと120,000円もします。パーツを少し変えただけなのにです。一桁違うんじゃないの?と思ったくらいです。
重宝しているけれど、なんでも高い!
なくてはならないものなので、予備を入れて2台を使っていました。
ある時、20年以上使っていた初代のベルトサンダーがついにダウンしてしまいました。(泣)
ベアリングが逝ったのです。
取引のある機械工具店からメーカーに修理の見積を頼んだところ、買った方が安いと言われたのであります!
ベアリング交換で75,000円以上とは、なんと法外な!
軽トラのホイールベアリングの交換だって8,000円くらいのものなのに~!
それに交換パーツがまたベラボーな値段です。簡単なスポンジローラーがなんと6,000円ですと!
こりゃたまらんということで、7,500円のミニベルトサンダーを改造して作っちゃる!と思って、準備を始めました。
ところが、ところがですよ。
出てきたんですね~。これが。
2017年の11月。ついに出てきました!
今年(2018)になって、ベルトサンダーの安いのがないかな~とネットで調べていたのですが、A社のベルトサンダーにそっくりなんですが、めちゃくちゃ安いものがありました。
なんと2万円以下です。
いよいよ海外コピー製品がきたのかな~?
ん~~ なんか怪しいな~と思って見てみると、モノタロウが出しているんですね~。
まーそんなにヒドイものは出さないだろう。ダメもとで使ってみるかと思った訳です。
でも、考えてみれば2万円というのは、他のエアーツールを見ても、メチャクチャ安いというわけでもなく、まあまあ妥当な値段なんですね。
というわけで購入しました。
開けてビックリ玉手箱です!
A社のベルトサンダーと寸分違わないものが現れました。
(奥のものは、ガイドバーを止めるノブボルトが邪魔なので切り落としてあります)
特許かなんかが切れたのだろうか?
違っているのは、取っ手の色とゴグベルトのカバーくらいです。
ダイカストの型は同じものを使っているのではないか思われるほどです。
早速使ってみました。
バッチグーです。古いか(笑) 知らない人もいるかもです。
快調です。全然遜色がありません。当たり前ですが、まったく同じつくりなので、使い勝手も同じです。大活躍しています。とてもウレシイです。
と、ここまでは、今まで75,000円のベルトサンダーをお使いの方へのメッセージです。
ここからは、これからエアベルトサンダーを使ってみようかな、と思われている方への報告です。
先ずは仕様です
項目 | 値 |
無負荷回転数 | 7000 rpm |
空気消費量 | 300 L/min |
使用空気圧力 | 0.62 Mpa |
ベルト寸法 | 60x260 mm |
ローラー寸法 | 60x50 Φ |
本体寸法 | 170x115x100 mm |
空気接続口 | PT 1/4 |
使用ホース径 | 9.5 Φ |
質量 | 1.1 kg |
付属品として、PT 1/4のカプラー、六角棒レンチ(M5,M2.5)、レギュレータ、研磨ベルト(#180)、研磨ガイド、オイル差し、が同梱されています。
セッティング
- エアの流量を調整できるレギュレータを介して、エアホースにつなぐ。
レギュレータとカプラーを組み付ける時は、忘れずにシールテープを使います。
エアの供給は、1.5hp以上のものならOKですが、タンク容量が小さい場合は、連続運転が苦しくなるので、サブタンクを付けて容量を増やすといいでしょう。 - 使いたい粒度のベルトを取り付ける。
カモジーが使っている研磨ベルトの粒度は、#60~#1000のものです。
もっと粗いものから、もっと細かいものまで販売されています。テンションローラーを緩めて取り付けます。この時はカプラーからエアホースを外した状態でやります。
繋いだままだと、うっかりレバーが押されて、いきなり回転を始めて危険です。ベルトには回転方向がありますので、間違えないように注意しましょう。
間違えると、直ぐに破けてしまいます。
研磨ベルトのメーカーによっては、回転方向を問わないものもあります。この製品に同梱されているものは方向性がないものでした
- 使う前には必ずエアーツール用のオイルを数滴、カプラーから入れる。
高速回転するものですから、最低一日に一回は入れてやりましょう。これを怠ると、機械の寿命を著しく短くしてしまいます。くれぐれもご注意を!
普通のベルトには、裏に回転方向が矢印などで表示されていますが、研磨カスなどで汚れてくると、分からなくなってしまいます。
最初に太いマジックで回転方向の矢印を書いておくといいです。
相当に汚れて来ても、なんとか分かります。
慣れてくれば、貼り合わせの具合を見て判断できますが、マジックでぶっとく書いてある方が楽にわかりますので、おすすめします。
使い勝手
60mm幅の研磨ベルトを、エアで駆動して研磨するものです。
電動式のものに比べて、軽量なので取り回しが楽です。
多くの研磨機に比べても、ベルトの交換が簡便です。
乾式と湿式の両方の使い方ができます。
木工から金工まで、あらゆる材料を研磨できます。
ガイドを使って平面の研磨もできるし、スポンジローラーの部分で曲面の研磨もできるし、かなりのシーンで威力を発揮します。
リーズナブルな価格になりました。
今まで「A社のベルトサンダーはいいけど、高いからな~ 2台目はちょっとね~」とお悩みの方、もう大丈夫です。
A社のベルトサンダー1台分で3~4台が買えますよ~(笑)
なんといっても、75,000 → 19,900円ですからね。
モノタロウのページはこちらです。
さらに安いものを発見したが
後日談ですが、モノタロウで購入した後に、更に安い17,400円のものを発見しました。
こちらは把手の色までA社のベルトサンダーと同じです。
ただし、こちらのものは、まだ購入して使うところまではやってないので、自信をもっておすすめすることはまだできません。
数か月使ってみて、結果が出た時点で改めて報告することにします。
うれしいことに専用機が2台!
前は1台残ったもののパーツをとっかえひっかえ付け替えながら、60mmと100mmのベルトを使っていましたが、今は新しい方は60mm専用で使っています。
古い方は100mm専用にしています。
スポンジローラーの補修
この優れもののベルトサンダーですが、一つ難点があります。
それは、大事なパーツであるスポンジローラーの傷みがかなり早いことです。
ほとんど消耗品と言ってもいいくらいの感じです。
それなのに、6,000円というかなりの出費を強いられます。
なぜかモノタロウでも6,000円です。どういうことでしょうか?たまりません!
そこで、このスポンジローラーはなんとかならないかな~?ということで作りました。
簡単に安く修理再生する方法を、別の記事でご紹介します。
100mm幅ベルトサンダーへの改造
60mm幅の安価なものは出てきましたが、100mm幅のものは、見つかりません。
例えば、80mmのアルミ板にヘアライン仕上げをする時、60mm幅だとガイドをずらして2度サンダーをかけることになりますが、どうしても一度目と二度目の境目が出てしまいます。
100mm幅だと一度でキレイに仕上がります。
とは言え、120,000円はいただけませんね。
ということで、60mm幅から100mm幅へ改造したので、別の記事で方法をご紹介します。
まとめ
A社のベルトサンダーの代替品が出てきたことで、従来60mm幅と100mm幅の2台を持つとすると、75,000+120,000で195,000円かかっていたものが、改造費を含めても、五分の一の4万円弱でできるようになりました。とてもウレシイ!
また、法外に高いスポンジローラーも、使い捨ての6,000円から、ずーっと使えるものが、高くても数百円でできるようになりました。これもウレシイ!
これからは気楽に、この便利なベルトサンダーをビシバシと使い倒しましょう!